哺乳瓶や食器など子供の口に入るものはいつまで消毒すればいいものでしょうか。目安として6カ月までと本に書いてあったのを見たのですが、いざやめるとなると心配な気もします。タオルやガーゼなどを口に入れることも多いですが、熱湯消毒しているわけではないし、自分や私の指もしゃぶったりするので、それを考えるとあまり神経質にならなくていいのかという気もしますがどうなのでしょう。おもちゃや服の袖口などもなめたりするのですが、唾液をついたものをそのままにするのもよくないだろうし、かといって常に全て洗いたてという訳にもいかないので、どれだけの頻度で洗えばいいのかいつも迷ってしまいます。ご経験からアドバイスなど頂けると助かります。よろしくお願いします。
こんにちは(^_^)
小児科医でございます。ご質問にお答えします。
小さな赤ちゃんが色んな物を口に入れたり、舐めたりする行動はどこの家庭の
赤ちゃんにも共通して見受けられますが、これにはとても重要な理由があります。
それは、「免疫力の獲得」です。
親心としては、何でも消毒した物でないと触れさせたくない、と思われるかも
しれませんが、お子さんの健康を重視するのであれば、神経質になる必要はありません。
むしろ、"適度に" 不衛生な環境である方が、赤ちゃんの免疫力は発達します。
「温室育ちの子」というと、どのようなイメージを思い浮かべるでしょうか?
抵抗力が弱く ヒョロヒョロとした、虚弱なもの、という印象が一般的だと思います。
人間には、免疫力という生体防御機構が備わっていますが、この免疫力には、
「先天的に有しているもの」と、「後天的に獲得するもの」とがあります。
赤ちゃんが、何でも口に入れてみたり、舐めてみたりする行為というのは、まさに
後天的免疫力を獲得する為に、自ら あえて非自己の異物(様々な抗原)を摂取しているのです。
現代でいうところの、「ワクチン接種」と原理は全く同じです。
ここで、様々な異物(抗原)に接触することができなかった子供は、発達の重要な段階で
後天的免疫力を獲得する機会を奪われるわけですから、結果的に十分な免疫力が発達せず、
成長しても抵抗力が弱い、いわゆる "温室育ち" の、虚弱な子供になります。
赤ちゃんの頃から家の飼い犬に触れさせたり、あるいは牛舎などに(抱っこして)連れて
行ったりと、様々な非自己(抗原)に接触する機会を積極的に設けることをお勧めします。
非自己(抗原)と接触する過程においては、生体がこれを排除するために発熱したりすること
も、当然あるでしょう。
しかし、それは後天性免疫を獲得するためには、避けて通ることが出来ないものなのです。
温室育ち、無菌室育ち というのでは、お子さんがあまりにも可哀そうですからね。
"適度に"不衛生な環境下で育てる、というのが本当の親心ではないでしょうか。
小児科の先生にご回答頂きいろいろ教えて頂きましてありがとうございました。
月齢に応じても多少異なるのかもしれませんが、やはり多少不衛生なものにも触れて、自分で免疫つけていくことが重要なんですね。とても参考になりました。ありがとうございます。
主人がきれい好きでいろいろ気になるようですが、教えて頂いたことを話して
あまり神経質になりすぎないようにしたいと思います。
それでは。
こんにちは。私も免疫・生体防御学様のご回答、興味深く拝見しました。
後天的免疫力とは生後すぐについていくものなのですか。
うちは子供がまだ2ヶ月なのですが、今の段階でもあまり消毒など気にしなくていいのでしょうか。
月齢に応じて変わっていくようであれば、目安など教えて頂けると助かります。
また人混みにいくと流行している風邪、病気なども移ってしまうのではと気になるのですが、
こうしたことにも後天的免疫力って関係しているのでしょうか。
(人混みに行ったり、車の排気ガスなど汚い空気にも触れた方がいいとか家の埃とか。。)
便乗してしまって申し訳ありませんが、ご回答いただけると嬉しいです。
よろしくお願いいたします。
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